歯並びが悪くなるのは、『遺伝』だからしかたない?
親の努力でなんとかならないの?
という心配に、歯科衛生士歴13年の経験からお答えします^^
子どもには『歯並びの良い子』に育ってほしいですよね…。
歯並びが悪くなる原因って、『遺伝的な要因』も関係しますが、それと同じくらい
- 悪い口の動かし方
- 悪い習慣や癖
も関係しています。
これらの習慣は早くやめさせるほど、『歯並びに良い効果』が期待できます!
親の努力次第で子どもの歯並び悪化を防げるので、
ぜひ、参考になさってください^^
遺伝以外で赤ちゃんの歯並びが悪くなる理由
歯並びが悪くなる原因って
『歯の並び方が悪いから』ではないんです。
歯並びが悪くなるそもそもの原因は、『あごの幅が狭い』から。
歯がならぶ『あご』の幅が狭いから、歯が綺麗に並びきらず
- はみ出す
- 重なって生える
など、歯並びが悪くなってしまうんです。
歯並びが悪い状態とは、7人がけのベンチに、無理やり8人座るようなもの。
全員座るには、
・人を減らす(歯の数を減らす)
しないといけませんよね…。
でも『歯の数』を減らすことはできません…^^;
だからこそ歯が余裕をもって並ぶよう『あごの幅を広げる』必要があるんですよ^^
「あごを広げる」って、家でもできるの?
大丈夫です^^
子どものあごの骨は、まだまだ成長中!
刺激を与えれば、広がってくれるんです^^
あごの幅が広がれば、
歯が綺麗に並ぶ可能性も高くなります♪
『あごの幅』って、遺伝的な要因も関係していますが、
癖・習慣
も大きく影響しています。
遺伝の問題は解決が難しいですが、
「口の動かし方」や「習慣」が原因なら、家で改善することができます^^
ちなみに、外側に生えた糸切り歯の八重歯(やえば)も、
あごの幅が小さく、歯が並びきらなかった例なんですよ。
お金をかけず予防!赤ちゃんの歯並びが悪くなる3つの習慣
あごの幅が大きい人もいれば、小さい人もいる。
『遺伝の問題』以外で考えられる最初の要因は、
- 口の使い方
- 習慣や癖
です。
中でも、
・柔らかい食事ばかりで、口を動かさなかった
・歯やあごに負担がかかる癖をしている
の3つは、あごの幅が広がらず、歯並びが悪くなる原因になります。
おっぱいをよく飲まなかった
あごの幅を広げるには、口をよく動かし『あごの骨に刺激を与える』ことが大切です。
そのためにも、おっぱいをしっかり飲ませてほしいんです^^
なぜなら、おっぱいを飲むことで、あごに刺激を与えることができるから。
その理由は、『おっぱいの飲み方』にあります。
この動画の55秒からの『舌・あごの動き』を見てください^^
赤ちゃんは『舌先』を上あごにつけ、しぼり出すように母乳を飲んでいますよね。
赤ちゃんって、おっぱいを『吸って』飲んでいるのではなく、
↓
ほっぺたをすぼませて、口の中に圧力を加える
↓
舌を波打つように動かして、『搾り出して』母乳を出す
と、口全体をつかって『しぼり出す』ように飲んでいます。
だから赤ちゃんは、おっぱいを飲むだけで
- 舌
- ほっぺた
- あご
など自然にあごや骨に刺激を与え、あごを成長させることができるんですよ^^
おっぱいを飲むことは、それだけで『骨の刺激』になり、あごの幅を広げる動きになります!
だからこそ、母乳育児がおすすめなんですよ^^
とはいえ、事情があってミルクで育てる場合もありますよね。
そんなときは、『母乳の飲み方ができる哺乳瓶』を選ぶのがおすすめです^^
哺乳瓶選びって、かなり大切です。
なぜなら哺乳瓶の種類によっては、あごを鍛えることができなくなってしまうからです。
たとえば哺乳瓶の中には、穴がポツンと開いただけの乳首があります。
このタイプの哺乳瓶を使っていると、赤ちゃんは『しぼり出す口の動き』ができず、
口先で『吸って』ミルクを飲むようになります。
『吸って飲む』動きでは、口の周りの筋肉がしっかり使われず、あごが成長しません。
その結果、あごの幅が狭くなって、歯並びが悪くなるリスクが
高くなってしまうんですよ。
ミルクで育てるなら『母乳に近い飲み方』ができるビーンスタークがおすすめ^^
ビーンスタークは乳首に「弁」が付いています。
だから母乳飲みのように、しぼり出しながら飲める構造になっているんですよ^^
▼詳しい哺乳瓶の選び方はこちら▼
柔らかい離乳食ばかり食べている
よく噛むことも、あごに刺激を与えてくれます。
でも離乳食って
- 柔らかく
- 小さく
など、『食べやすく』つくってしまいますよね。
でも『食べやすい食事』こそが、
『歯並びが悪い子』を増やす原因だったんです…。
ところで『噛む』と聞くと、『上下の歯をカチカチ当てる』ようなイメージがありますよね。
でも正しい『噛む動き』は、
シマウマやキリンなどが『エサ』を食べるときのような『あごの動き』。
あごを横に動かしながら、奥歯で食べ物をすり潰す動きです。
野菜などを噛むとき、わたし達は自然に
『奥歯ですり潰す動き』をしているんですよ^^
奥歯ですり潰す動きを習慣にしていると、内側に傾いてる奥歯を起き上がらせ、
あごの幅を広げてくれます。
そのまま順調にあごが成長すれば、2歳半〜3歳頃には、乳歯の間に隙間があいてくれます。
あごが広がれば、歯が並ぶ隙間ができ、
歯並びにもいい影響が期待できますよね!
でも『食べやすい離乳食』ばかり作っていると、
赤ちゃんはあごを刺激するチャンスがなくなってしまいます。
その結果、あごがしっかり広がらず、歯並びが悪くなってしまうんです…。
とはいえ、
でも、柔らかくつくらないと
食べられないんじゃない?
と思いますよね…。
でもね。
赤ちゃんって、きちんとステップを踏んでいけば、歯がなくてもたいていのものは
- 舌
- 歯ぐき
をつかって食べることができるんですよ^^
\詳しくはこちら/
実際わたしも、1回も離乳食をつくらず娘を育ててきました^^
それに歴史をさかのぼれば、離乳食なんてなかった時代の方が長いですよね。
でも、問題なく赤ちゃんはちゃんと成長してきました^^
赤ちゃんには、適応能力があります。
だからこそ、早いうちから『よく噛む習慣』をつくってあげることが、
歯並びを良くするため大切なんですよ^^
\『柔らかい離乳食』のデメリットはこちら/
歯やあごに負担がかかる癖をしている
せっかく『あごの幅』が広がっても、歯並びが悪くなる
- 癖
- 習慣
があると、簡単に歯並びが悪くなってしまいます。
例えば、
・テレビを観るときに同じ方向に顔を傾ける
・頬杖をつく
・同じ方を下にして寝る
・片方ばかりで噛む
・口呼吸
・鉛筆や爪を噛む
・唇を舐めたり噛む
・歯を噛む癖
・舌で歯を押す
など『大きな力』が長い時間『あご』にかかり続けると、
筋肉のバランスが崩れ、歯並びが悪くなってしまうんです。
上のような癖があるときは、それぞれの対策方法を参考に、早急にやめさせましょう!
▼指しゃぶりの直し方はこちら▼
▼口呼吸の直し方はこちら▼
▼歯を噛む癖の直し方はこちら▼
補足ですが、乳歯を虫歯にしないことも
歯並びを悪くしないポイントになります。
乳歯が早く抜けたり虫歯で歯を失うと、『できた隙間』に隣の歯が寄ってきます。
その結果、永久歯が生える隙間がなくなって、
歯並びがガタガタになる可能性が高くなってしまうんです^^;
虫歯にしないことはもちろん、乳歯が早く抜けそうなときや抜けてしまったときは、
歯医者で隙間が閉じないような処置をしてもらいましょう。
\家庭での虫歯予防の方法はこちら/
赤ちゃんの歯並びが悪くなる原因まとめ
遺伝以外で歯並びが悪くなる原因は、
・柔らかい食事ばかりで、口を動かさなかった
・歯やあごに負担がかかる癖をしている
の3つが原因になることが多いです。
歯並びの良い悪いって、「遺伝」も関係していますが、
『癖』や『口の動かし方』も、大きく影響しています!
でもあごの骨が成長中の今なら、
対策方法はあります!
口をよく動かし骨に刺激を与えていれば、まだまだ『あご』は大きくなり、
歯並びが良くなる可能性は十分あります^^
紹介した方法は、家でできるしお金もかからないので、ぜひ意識してみてくださいね^^
とくに赤ちゃんのころから
『よく噛む習慣』を身に付けることは、この先もすっごく役に立ちますから^^
\赤ちゃんがよく噛む子になる方法はこちら/
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