乳歯がグラグラしてるけど、自然に抜けるのを待った方がいいの?
それとも自分で抜いた方がいいの?
でも乳歯って、どうやって抜けばいいんだろう…。
という疑問に、歯科衛生士歴13年の経験からお答えします。
6歳頃から12歳頃までかかる、乳歯から永久歯への生え変わり。
子供の乳歯がグラグラしているのに、なかなか抜けない…なんてこと、ありますよね。
結論から言うと、グラグラしている乳歯は歯ぐきにくっついているだけ!
だから、家で抜いてあげることができる歯です^^
しかし中には、歯医者で抜いてもらった方がいい、注意しい乳歯もあります。
そこでこの記事では、
- 乳歯の正しい抜き方
- 抜いたあとの止血方法
- 注意したい乳歯
について、歯科衛生士が紹介します!
本文を参考に、グラグラ乳歯を家で抜いてスッキリしましょう^^
乳歯のグラグラがなかなか抜けない!家で子供の歯を抜く方法
正常な生え変わりで乳歯がグラグラしているときは、家で抜いても大丈夫です^^
なぜなら、グラグラしてる乳歯は、歯ぐきに引っ付いているだけだから。
だから、家で抜くことができるんですよ^^
なお乳歯を抜く場合は、
②糸やフロスで抜く
2つの方法があります。
指で引っ張って抜く
引っ張って抜く場合は、まず清潔な手で乳歯をつまみ、
ギコギコ前後に動かしながら抜いていきましょう。
なお乳歯がつかみにくいときは、清潔なガーゼやティッシュで乳歯をおおってからつまむと、
滑らず安定して抜くことができますよ^^
今にも抜けそうな状態なら、乳歯は歯ぐきに引っ付いているだけ。
なので、ほとんど痛みもなく抜けるはずです。
ただしグラグラし始めの乳歯は、意外にまだ頑丈にくっついています。
そのため何度やっても抜けないときは、
無理せず、抜けそうになるまで待ってから再トライしていきましょう!
糸やフロスで抜く
糸やフロスで抜く場合は、まず裁縫用の糸やデンタルフロスを用意します。
そして歯の根本に巻き付けてください。
歯に糸を巻きつけたら、子どもに大きく深呼吸をしてもらいます。
そして息を吐き始めたときに、一気に糸やフロスを引っ張って抜きましょう!
乳歯のグラグラが抜けた後の止血方法
無事に乳歯が抜けたら、血が止まるまで、清潔なガーゼやティッシュを噛んで圧迫して止血します。
ガーゼやティッシュを折りたたんで「高さ」をつくって、しっかり5~10分ほど噛んでいれば
自然に血は止まるので、安心して下さいね!
このとき様子が気になるからと、なんどもガーゼを取り替えたり歯ぐきを見たりせず、
しっかり圧迫して止血しましょう。
なお、血が止まっても口の中は「血の味」が残っています。
なので、子どもは「なんか血の味がする…」など、気持ち悪さを訴えてくるかもしれません…。
でも決して強くうがいはさせず、軽めのうがいでとどめておきましょう!
歯の抜けた場所は、血液が溜まることで治っていきます。
そのため、血をうがいで流しすぎると、傷の治りが遅くなる可能性があるんです…。
抜いた後は強くうがいをしたり、傷口の血を口の中で吸う…なんてことはしないよう、注意しておきましょうね!
もちろん歯が抜けたあとの歯ぐきを、手やお箸で触らることもやめましょう!
なお、万が一抜いたあとに腫れたり痛みがあるときは、
我慢せず歯医者で診てもらいましょうね。
乳歯を抜くときはそんなに痛くない
正常な生え変わりが原因で乳歯がグラグラしているなら、時期がきたら自然に抜け落ちます!
だから、そのまま放っておいても大丈夫ですよ♪
とはいえグラグラ乳歯があれば、食事も噛みにくいし、歯磨きもやりにくいため、
あなたとしては早く抜きたいですよね…。
しかし、
- このまま自然に抜けるのを待つのか
- 家で抜くのか
- 歯医者で抜くのか
など「どうやって抜くのか…」は、まず子どもの気持ちを優先してほしいんです。
そして家で抜く!と言ったら、説明した方法で抜いてあげてください^^
とは言っても、
「自分で乳歯を抜くって、やっぱり怖い…うまくできるかな?」
とあなたも心配かもしれませんね。
でもよく思い出してほしいんです。
あなたは自分の乳歯が抜けたときのことを覚えていますか?
「激痛で耐えられなかった…」なんて記憶はありますか?
そう言えば覚えてないかも…。
乳歯は全部で20本あります。
20回歯を抜いてわたし達は大人になりました^^
だからもし、毎回乳歯を抜く度に「激痛!」なら、忘れることなくハッキリ記憶に残っているはずですよね?
でも記憶にないということは「そんなに痛くなかった!」ということなんです^^
子どもが怖がって、なかなか抜く決心がつかないときは、
あなたの体験を話してあげると勇気が出るかもしれませんね♪
「ママも20本乳歯を抜いてきたけど、記憶にないくらい痛くなかったから大丈夫だよ♪」なんて(^^)
乳歯のグラグラがなかなか抜けないときの注意点
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正常な生え変わりなら、自然に抜ける乳歯。
しかし中には、
・グラグラしてるけどなかなか抜けない
・永久歯がズレて生えてきた
・早すぎる時期にグラグラしてきた
など、すんなり抜けない乳歯や注意したい乳歯もあります。
グラグラしてるのに数ヶ月間抜けない場合
個人差はありますが、6歳頃になると乳歯が抜け始めます。
ぜひ、抜けた乳歯をよーく観察してみて下さい♪
抜けた乳歯は、歯の根っこがなく「歯の頭部分」だけになっています。
その理由は、永久歯が乳歯の根っこを溶かしながら生えてくるから!
つまり永久歯に根っこを溶かされた乳歯は、
下の支えがなくなってグラグラ揺れ始める…というわけなんです。
とは言っても、グラグラし始めた乳歯が自然に抜け落ちるまでには、数か月かかることも多いです。
なのでグラグラしてるからと無理やり抜いてしまえば、場合によっては歯ぐきや歯の根っこが損傷する可能性があります!
そのため、家で乳歯を抜く場合は、かなりグラグラになるまで待ってから抜いたほうが安全!と言えるんですよ^^
かなりグラグラしている乳歯は、歯ぐきにひっついているだけの状態です!
なので、家でも簡単に抜くことができますから^^
永久歯がズレて生えてきた場合
実は、「歯並びの状態」によっては、なかなか抜けない乳歯もあります。
繰り返しますが、乳歯がグラグラする理由は、乳歯の下にいる永久歯が、乳歯の根っこを溶かし始めるから。
永久歯が歯ぐきに近づくにつれ、乳歯の根っこがなくなり、
グラグラして抜けるんです^^
ただし永久歯が、乳歯の『外側』や『内側』から生えてくる場合は話が別です!
実は最近の子って、あごが小さい子が多いんです。
『あごが小さい』ということは、歯が並ぶ土台が狭い…ということ。
このままでは、全部の永久歯がきれいに並ぶ隙間がありませんよね。
そのため永久歯たちは、自分が生える隙間を『椅子取りゲーム』のように奪いあうんです。
その結果、ガタガタの歯並びになってしまうんですよ。
本来の居場所に生えることができなかった永久歯があると、乳歯の根っこを溶かすことができなくなります。
その結果、乳歯はいつまでもグラグラせず、抜けず残ったままになってしまうのです。
こうなればいくら待っても、自然に乳歯が抜けることはありません。
なので、乳歯が残っているのに永久歯が生えてきた場合は、早めに歯医者で相談しましょう。
早すぎる時期にグラグラしてきた場合
逆に、早くから乳歯がグラグラしている場合も要注意です。
「どこかにぶつけたりしていませんか?」
「虫歯が進んでいませんか?」
早い時期に乳歯が抜けそうなときも、歯医者で診てもらった方が安心です。
もし早くに乳歯が抜けてしまえば、歯並びの間に『隙間』ができますよね。
実は歯ってスペースがあると、その隙間に寄ってくる性質があるんです。
そのため、開いたスペースに隣の歯が寄ってしまい、
『本来生えるはずの永久歯の隙間』がなくなってしまうのです。
その結果「永久歯の歯並びがガタガタ」になる可能性が高くなってしまうんですよ。
いずれにせよ、早く乳歯が抜けたときも、1度歯医者で確認してもらった方が安心ですよ^^
早く乳歯が抜けた場合は「隙間を確保するための装置」を口の中に入れて、
永久歯の生える隙間を守る必要がありますから。
ちなみに、乳歯が抜ける目安は
・7~8歳頃に、永久歯の前歯が生える
・9歳頃からは、そのまま奥歯に向かってどんどん乳歯が生え変わっていく
・11歳頃、上下の乳歯の奥歯が抜ける
・12~14歳頃、永久歯の奥歯が生えて歯並びが完成する
です。
もちろん歯の生え変わりの時期は個人差が大きいので、
1~2年のズレは心配しなくて大丈夫ですよ♪
▼なお、歯をぶつけてグラグラしている場合は、下の記事↓を参考にしましょう▼
乳歯がグラグラ!なかなか抜けない歯は虫歯になりやすい
最後にもう1つ!
グラグラ乳歯があるときに、気をつけてほしいことがあります。
グラグラ乳歯がある口の中は、仕上げ磨きや歯磨きがやりにくい状態になっています。
歯がグラグラしていると、歯ブラシがしっかり当たらず、磨き残しが増えてしまいます。
そのため汚れが残りやすく、虫歯になりやすいんです…。
とうぜんそのまま放置していれば、隣の歯まで虫歯になる可能性が高くなってしまいます。
しかもグラグラしていても、数ヶ月ほど抜けない乳歯も多いので、
歯磨きは特に丁寧にしてあげましょう!
もしグラグラして磨きにくいときは、
- 指で乳歯を軽く押さえながら磨く
- 子どもに歯を噛んでもらった状態で磨く
など、歯が動かないように固定すると、歯ブラシの毛先が当たりやすくなりますよ^^
虫歯予防のコツも、合わせて参考になさってくださいね!
乳歯のグラグラがなかなか抜けない時の抜き方まとめ
グラグラし始めた乳歯が自然に抜け落ちるまでには、数か月かかることもあります。
そのため、乳歯を無理やり抜いてしまえば、場合によっては
- 歯ぐき
- 歯の根っこ
を損傷させる可能性があるんです…。
なので、もし家庭で乳歯を抜く場合は、かなりグラグラになるまで待ってから抜く方が安全です!
グラグラの乳歯がある場合の対処方法は
②糸やフロスを乳歯の根元に巻きつけて一気に抜く
③自然に抜けるまで待つ
の3つの方法があります。
抜いたあとは、ガーゼやティッシュを折りたたんで10分ほど噛んでいれば、出血は止まりますよ♪
ただし早い時期に抜けた場合や、永久歯が先に生えてきた場合は、歯医者で抜いてもらうほうが安心ですよ。
グラグラの乳歯の下には、大人の歯が待ち構えています!
生えたての永久歯は虫歯になりやすい状態なので、乳歯のうちから丁寧に歯磨きをして、永久歯を守りましょう!
▼虫歯予防のコツも、合わせて参考になさってくださいね!
▼虫歯にしない食生活は、こちらが分かりやすいです▼
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