歯並びは『遺伝』だから、どうすることもできないの?
という疑問に、歯科衛生士歴13年の経験からお答えします^^
結論から言えば、『遺伝』も歯並びの良し悪しに影響します。
でも赤ちゃんの頃から、どれだけ『あご』を成長させられるたか…も、
将来の歯並びの良し悪しに、大きく影響するんですよ^^
しかも、『あご』を成長させるって、
親の意識次第でできるんです^^
ここでは、家でできる『赤ちゃんの歯並びを良くする方法』について紹介します。
歯並びが悪いと、矯正治療で高い治療費が必要になったり、
虫歯リスクも高くなります…。
でも予防方法は家庭でできることばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね^^
赤ちゃんの歯並びを良くする・悪くする原因
「歯並び」というと、『歯の並び方』ばかり気になってしまいますよね…。
でも歯並びが良くなるかどうかは、『あごの骨』がどれだけ成長したか…の方が重要です。
歯が並ぶ『あごの骨』が成長してないと、
すべての歯が綺麗に並ぶことができないからです。
大人の歯は、親知らずをのぞけば全部で28本あります^^
一方子ども歯は、全部で20本。
永久歯は乳歯より、8本も多いんです。
なのに、『永久歯が生えるあご』も『乳歯が生えるあご』も同じあごの中…。
そう。
28本の永久歯が並ぶ為には、それだけ十分なあごの大きさが必要なんですよ^^
もし『狭いあご』の中に無理やり永久歯が並ぼうとすれば、とうぜん
- 歯が重なって生えてくる
- ズレて生えてくる
など、きれいに並びませんよね。
例えるなら、7人がけのベンチ(あごの骨)に8人(歯)が座っているイメージ。
きつくて全員、座れませんよね?^^;
はみ出してしまう人(歯)が出てしまいます。
つまり、乳歯の時期にどれだけあごの幅を成長させられるかが、歯並びの良し悪しを決める!…ということ^^
あごの幅を広げるには、あごの骨に刺激を与えること!
そのためにも、次の3つのことを意識してみましょう!
赤ちゃんの歯並びを良くする3つの方法
歯並びが良い子になるかどうかは、歯が並ぶ土台の『あごの骨』がどれだけ成長させるか…にかかっています^^
あごの骨を成長させるには、『刺激する』こと。
そのためにも、
・よく噛ませること
・あごや歯に『異常な力』をかけないこと
が大切なんですよ^^
おっぱいをよく飲ませる
おっぱいを良く飲んでいる赤ちゃんは、あごをたくさん刺激しています^^
その理由は、赤ちゃんがおっぱいを『吸って』飲んでいるのではなく、
舌で乳首を上あごに押し付け、あごを上下に動かしながら『搾り出して』飲んでいるから。
この動画の55秒からの『あごの動き』を見てください^^
おっぱいを飲むたびに、あごが上下に動いていますよね^^
しっかりおっぱいを飲んだ赤ちゃんは、自然にあごの骨に『刺激』を与えることができます。
その結果、あごの骨が広がって、余裕をもって歯が並ぶことができるんですよ^^
哺乳瓶の選び方
とはいえ、おっぱいで育てるのが難しい場合もありますよね。
もしミルクで育てるときは、『哺乳瓶の選び方』に注意しましょう^^
なぜなら哺乳瓶の中には、『あごが刺激できない哺乳瓶』があるからです…。
『乳首に穴がポツンと開いただけの哺乳瓶』なんて、まさにダメなタイプ…。
このタイプは、口先でちゅうちゅう吸ってミルクを飲むことができます。
ミルクを流し込むように飲めるので、あごを刺激せず飲めてしまうんです…。
これすごく、もったいないですよね…。
だからこそ哺乳瓶を選ぶなら、母乳を飲むときと同じような口の動きができるビーンスタークの哺乳瓶を選んでほしいんです。
ビーンスタークの哺乳瓶は、乳首に「弁」がついているので、吸うだけでは飲めない構造になっているからです^^
おっぱいを飲むときのように、あごを上下に動かしながら飲める造りになっているんですよ^^
とはいえ、生後6ヶ月を過ぎてから『搾り出す哺乳瓶』に種類を変えるのは、現実的ではありません…。
そんなときは、離乳食をよく噛めるものにしてあごを刺激していきましょう^^
よく噛ませる
おっぱいを飲む以外で、あごの骨を刺激するには、よく噛むこと^^
離乳食のうちから『よく噛む習慣』をつけることも、あごを刺激するいい方法になります^^
とはいえ『柔らかい離乳食』ばかりでは、噛まずに丸呑みしてしまいますよね…。
これでは、あごに刺激を与えられません…。
しかも『柔らかい離乳食』って、デメリットの方が多いんですよ…^^;
だからこそ離乳食は、『よく噛んで食べられるメニュー』をつくってほしいんです。
しっかり噛んで順調にあごが成長していけば、2歳半〜3歳頃になれば乳歯の間に隙間があいてきます^^
隙間ができれば、歯並びが綺麗になる可能性がグッと上がりますよね^^
反対に、柔らかい離乳食ばかり食べているとあごが広がらず歯の間に隙間ができません。
その結果すべての歯が並びきらず、歯並びがガタガタになってしまうんです…。
成長には、適正時期があります!
生まれたときから『本能』で知っている『おっぱいの飲み方』とは違って、
『噛むこと』は練習しながらうまくなっていきます^^
だからこそ、赤ちゃんのうちからいろんな
- 食感
- 硬さ
のものを経験させることで、舌やあごをたくさん動かせる環境をつくってほしいんです^^
その刺激があごの成長を促進し、あごの幅を広げることができるんですから^^
でもうちの子、まだ奥歯が生えてないのよ…。
という不安もあると思います。
でもね。
生後7ヶ月以降で
・お座りの姿勢が安定している
・手が自由に動かせる
赤ちゃんなら、歯がなくても『舌』や『歯ぐき』をつかって大抵のものは食べることができるんですよ^^
\詳しい理由はこちら/
だからこそ、ベビーフードのような『柔らかい離乳食』ではなく、
赤ちゃんの胃腸が固形物に慣れたら、どんどん『家庭の食事』の中で、赤ちゃんが食べられそうなものを『取り分けるスタイル』で食事を進めてほしいんです^^
\『噛める離乳食』の詳しい進め方はこちら/
あごや歯に異常な力をかけない
せっかくあごの骨に『良い刺激』を与えても、
- 口呼吸をする
- 唇をかむ
- 同じ方向ばかりで寝る
など、歯やあごに異常な力をかけてしまえば、
- あごが曲がる
- 歯並びが悪くなる
原因になります。
こちらで『悪い癖』も紹介しているので、参考にしてみましょう^^
赤ちゃんの歯並びを良くするには離乳食の進め方も大切
赤ちゃんの歯並びを良くしたいなら、『あごの骨』にたくさん刺激を与えること^^
そのためにも、食事をよく噛ませることが大切です^^
歯科衛生士おすすめの方法は、家庭の食事を取り分けること^^
たとえば、
・大きめに切った野菜の煮物
・大きく切ったキュウリや、手で「バサ」ッとちぎったレタスのサラダ
・白米を少し固めに炊く
などは、すぐには飲み込めないメニューですよね。
それを赤ちゃんにも『取り分ける』んです^^
この時期の赤ちゃんって、母乳やミルクから栄養を摂っていますよね。
だからね。
出した食事を完食できなくても、問題ないんです^^
大切なことは、いろんな
- 硬さ
- 大きさ
のものを経験させること^^
実は、食べ物の種類によって『口の動かし方』
が変わるんです。
豆腐なら、舌で潰せば食べられますよね。
一方、人参の煮物は、舌で歯ぐきの上にのせ、モゴモゴしないと食べられません^^
このように、いろんな食材を経験することで、『あご』にたくさん刺激を与えることができるんですよ^^
その経験ができるのが、家庭の食事!
とくに和食は日本人の体質にも合っていますし、赤ちゃんにとっても消化・吸収しやすいメニューでおすすめです^^
ちなみに我が家では、7ヶ月後半には、このくらい↓の野菜の大きさの食事を出していました^^
- 小松菜と人参の煮物
- 蒸しカボチャ
- ササミ
を大きく切って、噛めるように意識していたんです^^
これで、問題なく食べていましたよ^^
味が濃く新鮮な野菜をつかえば、薄味でも美味しい食事が作れるので、
そのまま潰したり取り分ければ立派な『離乳食』の完成です^^
\安心して手に持たせて食べさせられる野菜の選び方はこちら!/
わざわざ離乳食を作らなくていいので、本当に楽だし、
あごの刺激にもなって一石二鳥ですから^^
\『噛める離乳食』の詳しい進め方はこちら/
赤ちゃんの歯並びを良くする方法まとめ
赤ちゃんの歯並びを良くするには、あごの骨に刺激を与えること。
そのためにも、
- おっぱいをしっかり飲ませる
- よく噛める食事をつくる
ことが大切です。
成長には適正期があります!
赤ちゃん時代にどれだけ口を動かしておっぱいやミルクを飲んだか…で、
将来の歯並びにまで「差」が出てきてしまいます。
歯並びの良し悪しは『遺伝』の要因も関係しますが、生活習慣も大きく影響します!
ぜひあごの骨にたくさん刺激を与えられるよう、紹介した方法を試してみてくださいね!
歯がなくても、段階を踏んで進めていけば、大抵のものは何でも平気で食べる子になるんですから^^
\具体的な離乳食の進め方はこちら/
\赤ちゃんにも安心して食べさせられる野菜の選び方はこちら!/
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