あれ?この子の歯、指で触るとヌルヌルしてる…。
なんで磨いたのに、ぬめりが取れないの…。
という疑問に、歯科衛生士歴13年の経験からお答えします^^
せっかく磨いたのに、歯のぬめりが取れないとスッキリしませんよね…。
結論から言えば、歯のぬめりは、きちんと磨けてない証拠!
歯のぬめりがあるままだと、虫歯リスクが高くなってしまいます。
そこでこの記事では
- 歯のぬめりの正体
- 歯のぬめりを取る方法
- ぬめりを放っておくデメリット
についてベテラン歯科衛生士が解決します!
子どもの歯をキュキュッ!と仕上げ磨きできるよう、ぜひ参考になさってください^^
仕上げ磨きをしても残る歯のぬるぬるの原因
歯の『ぬめり』は、そのまま放っておくと、虫歯の原因になります。
その理由は、歯のぬめりは「バイオフィルム」という細菌の塊だから。
『ぬめり』の中は虫歯菌にとって、とても住み心地がいい場所。
そのため『ぬめり』を放っておけば、中でどんどん虫歯菌が増殖し、歯や歯ぐきが炎症を起こしてしまうんです。
だからこそ、綺麗に『ぬめり』を取っておく必要があるんですよ^^
歯がヌルヌルする正体
歯のぬるぬるの正体は、『バイオフィルム』という細菌の塊です。
この『バイオフィルム』、身近なところでは、
- 台所
- お風呂場の排水溝
の嫌なぬるぬると同じようなもの。
お風呂場のぬるぬるを取るには、水を流すだけではダメですよね。
タワシやスポンジで、しっかりこすらなくてはいけません!
つまり歯のぬるぬるも、うがいだけではとれない!ということ。
もちろん、まだ『ぬるぬるの膜』が薄いうちなら、歯ブラシで取ることができます。
でも何日も『ぬるぬるの膜』を放っておいたら、歯に強力にこびりつき、もう歯ブラシでは取れなくなってしまいます。
こびりついた『ぬめり』は、歯医者でないと取りきることができません…(汗)
そのままでは、歯磨きしにくい
- 歯の間
- 歯ぐきの間
- 歯並びの悪いところ
にどんどん細菌の塊が増えてしまい、虫歯や口臭の原因になってしまうんです。
しかも、歯に『ぬめり』がこびりついたままでは、せっっかく
- 歯磨き粉
- フッ素
をつかっても、その成分が歯に届きません…!
そんな厄介な『ぬめり』を子どもの歯に残しておくなんて、絶対嫌ですよね…。
だからこそ、『ぬめり』が残らないよう、歯ブラシで丁寧に磨いてほしいんです^^
歯のぬめりの取り方と歯磨き方法
そもそも歯磨きの本当の目的は、『口の中の細菌を取り除く』こと。
歯のぬるぬる感が残っている!ということは、残ながら歯ブラシがきちんと歯に当たっていない証拠。
とくに、
- 歯と歯ぐきの間
- 歯の間
など歯磨きしにくい場所は、ぬめりやすい場所。
仕上げ磨きをするときは、歯の表面だけでなく、この2ヶ所にも毛先が当たるよう、意識して磨くようにしましょう。
まず歯の表面を磨くときは、下の図↓のように、歯ぐきにも少し毛先が当たるよう、
歯に直角(90度)に歯ブラシを当ててみましょう。
歯ブラシを直角に当てることができたら、小刻みに横に動かして汚れをとっていきます。
このときのポイントは、絶対にゴシゴシ磨きをしないことです。
ゴシゴシ磨きをすると、歯ブラシが歯ぐきからズレてしまい、磨き残しの原因になるからです。
とくに乳歯は小さいので、1本ずつ磨く意識で動かしましょう^^
歯の裏側は、上の図の右側のように、歯ブラシを「斜め」にすると、歯ぐきの間まで毛先が届きやすくなりますよ♪
正しく磨けると、指で歯を触るとキュキュ!っと音がするようになります^^
なお、それぞれの場所の磨き方は、こちら↓で写真付きで紹介しているので、参考になさってくださいね^^
おすすめ歯ブラシも紹介してるのでぜひ♪
歯をぬるぬるにする原因と対処法
虫歯菌は、食べ物の中の『糖』と出会うことでネバネバ成分をつくり、歯にくっつきます。
そして虫歯菌は食べ物の「糖」をエサにして「酸」をつくり、歯のミネラルやカルシウムを溶かして穴を開けていくんです…。
つまり、虫歯菌がいるだけでは虫歯にはならない!ということ。
虫歯菌は「糖」がないと歯を溶かせない!ということです。
でもわたしたちの食事って、お菓子だけでなくご飯にもパンにも『糖』が必ず含まれていますよね…^^;
つまり食事をするたびに、虫歯菌はネバネバ成分を作り出している!ということ。
こう聞くと、『じゃあ食後すぐに、仕上げ磨きしなくちゃいけないの?』と不安になりますよね…。
安心して下さい♪
口の中の唾液の働きで、歯の汚れは洗い流されていますから^^
でも
- お菓子をちょこちょこ食べさせている
- ダラダラジュースを飲ませている
など、口の中に常に『糖』がある状態だと、口の中のぬるぬるはひどくなるし、ベッタリくっついて唾液では取れなくなってしまいます。
だからこそ、歯磨きを丁寧にすることはもちろん
・歯にくっつきにくい食事やおやつにする
・食事をよく噛んで、唾液をたくさん出す
・鼻呼吸をさせる
ことが大切なんですよ^^
おやつは時間や量を決める
おやつをあげるときは、ダラダラ食べをしないよう、時間を決めて食べさるようにしましょう。
また
- ボーロ
- 赤ちゃんせんべい
などのお菓子は、袋ごと渡さず、必ずお皿に必要量だけ出すようにしてください^^
時間・量を決めることで、ダラダラ口の中に『糖』が残るのを防げますから^^
歯にくっつきにくいおやつにする
とはいえ小さい子って、まだ胃が小さいので回数を分けて食事をすることも多いですよね。
そんなときは、『おやつ』の選び方に気をつけるといいですよ^^
赤ちゃんにもおすすめの『おやつの選び方』は、こちらが参考になるのでぜひ♪
よく噛ませて唾液を出す
よく噛んで唾液を出させることも、ぬめり予防になります^^
唾液がたっぷり出ている口の中なら、虫歯菌も唾液で流されてしまうし、ぬめりも歯に付きにくくなるからです。
でも今の食事って、『ほとんど噛まずに飲み込めるもの』が多いですよね。
このままだと、唾液が十分口の中に出ません…。
とはいえ、『よく噛んで食べなさい!』と毎回注意するのも大変です…。
解決策は、『無意識に噛む回数が増える食事』をつくること^^
実は『硬いもの』を使わなくても、
- キャベツなど繊維の多い野菜を出す
- キュウリをステック状にしてかじらせる
- 煮物の野菜を大きめに切る
などすれば、簡単に噛む回数を増やすことができるんです^^
詳しい方法は、こちら↓で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください^^
赤ちゃんから実践できる方法ですから^^
鼻呼吸をさせる
- 口呼吸をしている
- 口がいつも開いている
などの癖があると、口の中が乾燥して唾液が出ず、虫歯菌や歯の汚れを洗い流すことができません。
口が開いているときは、閉じるよう声をかけたり、下の記事を参考に『鼻呼吸』を習慣づけるようにしましょう。
▼普段から口を閉じる方法は、下の記事にまとめています▼
歯のぬめりの正体まとめ
歯のぬめりの正体は、『バイオフィルム』という細菌のかたまりが歯にくっついているからです。
ぬめり予防には、
- 丁寧な歯磨きでぬめりが薄いうちに除去する
- ダラダラ間食を食べない
- よく噛んで唾液を出す
- 口を閉じる
を心がければ、嫌なぬめりを防ぎ虫歯を予防することができます!
反対に歯磨きが不十分だったり、口呼吸などで口の中が乾燥した状態だと、どんどん細菌バリアは厚みを増し頑丈になってしまいます。
頑丈になれば、もう歯ブラシでは取ることができません(泣)
歯の表面がヌルヌルは、口の中で細菌が増え始めているサイン!
ぜひ今回紹介した方法を意識して、口の中を快適にしてあげましょう^^
なお新鮮な野菜をたくさん噛むと、唾液がたくさん出てぬめり予防になります!
赤ちゃんにも安心して食べさせられる野菜の選び方は、こちら♪
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